Day 336:自殺の報道

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入居したばかりの仕事場に友達がやってきた。近所のレストランで夕食をテイクアウトして、ルーフで食べた。新しい日常の始まりである。

昼頃かかってきた電話で、かつてよく仕事をしていた人の妻が自殺した、という報を聞いた。そのあとも、終日何度も話題になった。ティーンエージャーの娘を持ちながらこの世を去ると決めた彼女の選択の話をする人の話し方に、ちょっとしたジャッジメントを感じる瞬間があった。ニュースサイトやゴシップサイトにもいろいろ書かれているようだけれど、読まないと決めた。他人の痛みや苦しみはわからないのだ。

午後、This American Life のポッドキャストで、死にかけて昏睡状態になったことが間違って伝わり、生還してから自分の「死」を嘆くソーシャルのポストを読むという稀有な体験をした人のエピソードがあった。その追悼のポストのひとつに「君が先に去る時がきたね、(その権利を)得たのだ(You earned it)」、というものがあった。それを聞いたときに、「こっちが地獄だったりして」と瞬間的に思った。今、私たちが暮らす世界が地獄だったとしたら、別の世界を目指してしまう人のことを責められない。

夜、別の友人にその話をした。「こんな人生もうやめたい」と弱音を吐くことの少なくない友人だ。ときどき連絡がつかない瞬間があると「大丈夫か」と思ったりもする。けれど彼は、この日だけは「どんなに地獄だと思うことがあっても、どれだけアップダウンがあっても、こうやって日々、喜怒哀楽できることが天国だ」と言った。辛くなったら、この夜の会話を思い出そうと思った。

備忘録:有名人の自殺に関しての報道が生死に影響を及ぼすことがある(VOX)

Yumiko Sakuma