Day 262:フェイクニュース現在進行系

夕方hykeのショーに行き、そのあとSONYのtrialogというイベントで、SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)を振り返るというテーマで登壇させていただいた。おさらいになるけれど、2017年の回では、フェイクニュースの拡散を許し、ひいてはトランプ政権誕生を許したテック業界の反省が大きなテーマだったけれど、今年は方向感が見えなかった、けれど、そこに小さなテーマとして「エンパシー」(共感)というコンセプトがあったのではないか、という話を、若林恵さんともう一度した。

帰りにわかさんと反省会をして、帰宅してアメリカ時間の午前中に出てくるニュースを読みながら、そうだ、フェイクニュースの問題はまったく解決していないのだと改めて。フロリダ学校銃乱射事件では、犯人が「make america great again」というトランプの選挙キャンペーンのフレーズが書かれた赤い帽子をかぶっていたにもかかわらず、彼が民主党員として登録していたとか、事件後に銃規制運動に乗り出した学生たちは「crisis actors」である、つまり、事件のときに駆り出される役者なのだ、という陰謀論めいたフェイクニュースが極右サイトやロシアのトロールからがんがん出て拡散された。そして、そういうあほらしい陰謀論を信じる人たちがいる。Politicoが昨日出した記事には、25ドルの報酬と引き替えに、事情をよくわからないまま、政治家によって妊娠させられた、という役回りを演じた女性のビデオがいまだに拡散されていて、彼女本人がyoutubeに削除を求めているけれど、削除に応じてもらえていないというストーリーが紹介されている。かつてネットには自浄作用があって、陰謀論は淘汰されるという盲目的な信奉があった。自浄作用がうまくいっていた時代もあったのかもしれない。でも少なくとも現段階では、自浄作用は機能しなくなってしまった。

そういえば数日前に、グーグルがフェイクニュース対策に、向こう3年かけて3億ドルを投資する「ニュース・イニシアチブ」を発表した。こうしている間にも、フェイクニュースはどんどん拡散されている。グーグル、急いで!

備忘録:Google、フェイクニュース対策に新イニシアチブをローンチ(Reuters)

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Yumiko Sakuma