Day 214:ホピ族の儀式と水問題

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宿を4時半に出発して、ホピ族のパワムヤ(ビーン・ダンス)と呼ばれる儀式に行った。カチーナと呼ばれるスピリットが次の季節の収穫を助けるためにホピたちを訪ね、子供たちがカチーナ信仰に参加するためにイニシエーションを受ける、という伝統行事である。2006年に初めてホピ族の居留区に取材に行って、少しずつカチーナのことを知ったり、集めたりするなかで、ずっと見てみたいと思っていた。毎年行われる行事だけれど、ギリギリ数週間前に部族のなかで日程が発表されるイベントなので、部外者が行くにはハードルが高い。友人ジョニーの友達のお父さんが、かつて部族の長を務めた方と友達ということで同行させてもらうことができた。

ちなみにホピ族には口述で伝えられてきた「ホピの予言」というものがあって、それが原爆などを予言していたという説がある。そのせいでホピ、と日本語で検索すると、香ばしい検索結果もたくさんでてくる。誤情報も多くてちょっと悲しい。儀式については、ハーバード大学のピアボディ博物館に説明のページがあったので興味のある人は見てください。カチーナとはこういうものなのです。

ホピ族は、プエブロ族という大きい部族に属する一グループで、数あるネイティブの部族のなかでも、もっとも伝統的な生活様式を維持していると言われている。あえて水道や電気を使わずに生活している人も多いし、多くの部族が政府との取引として受け入れてきたカジノ経営も部族として拒否したり、ストイックなところも有名である。個人的に思い入れが強いのは、2006年にここを訪ねたときに、陶器作家の女性に言われた言葉が、自分がモノとの付き合い方を考えるうえで大きなヒントになったからだ。ホピの居留区内では、写真撮影は禁止である。だからビーン・ダンスの写真もない。ネットにもない。日の出とともにカチーナに扮したホピのダンサーが表れ、そこから儀式が始まり、終日、多数のカチーナたちの踊りと歌が断続的に続く。自分を魅了したカチーナたちが等身大の大きさの集団で現れて、歌ったり、踊ったりしている。とてもマジカルな体験だった。

合間には、ホピの家族のスペースに招き入れられて食事を振る舞っていただいた。食事をしながら、長老の話を聞く。水道はひいていないから、タンクの水を保守的に使う。このあたりの土地は、農作物が育ちにくい不毛の土地と言われてきたが、ホピたちは長年とうもろこしを作ってきた。が、最近のアリゾナの水不足は深刻で、最近はじゅうぶんの料のとうもろこしを作ることができなくなっているという。「海は人類の母である。あなたたちをここに迎え入れるのは、水がなければ人類が存在しえないというメッセージを持って帰って伝えてほしいからです」。調べてみると、4月に断水の危険が叫ばれているケープタウンが他人事でないレベルで枯渇しているようです。それでもガソリンスタンドには普通に水が売られているし、相変わらず水はじゃぶじゃぶと使われている。水が永久に流れてくると思ってはいけないのだよなあ。

備忘録:次のケープタウン(New Republic)

 

Yumiko Sakuma