Day 229:不確実な時代

前の夜、玄関のドアのカギをかけ忘れ、寝ている間に風で開いたようで、起きたら玄関に雪が積もっていた。やっちゃった。

起きたときに、私は何を好き好んで山にひとりでいるのだろうか、とは思う瞬間があった。私の人生、これで大丈夫なんだっけ?と。すぐに生理前の「自分にケチをつけたくなる期間」なのだと思い、大音量で音楽をかけてしばらくヨガをやっていたら、すっかり気分が晴れた。キャパの小さい自分は、都会でわーっと仕事つめつめの生活を送っていると、すぐに考える余裕がなくなる。山では時間がゆっくり流れるし、雑音がないから、物を考えることができる。頭のなかで一旦停止状態になっていた、新メディアのことを考えたり、本を書いたり、読者をしたりした。

今更ながらと思いつつ、人に勧められて、ナシム・ニコラス・タレブの「反脆弱性」をのろのろと読んでいる。2012年に書かれたものだけれど、不確実なもの、予想できないものが時代を作っていくという考え方には、その後の時代の進み方と照らし合わせると有用なヒントがたくさんある。そして不確実な時代にどう生きていくべきなのかを考えさせる。何より、安定を求めることのできなかった自分に、タレブが「いいんですよ、それで」と言ってくれているような気持ちになる。もちろん自分の選択は、タレブの言うような理論に裏付けされていたわけではなかったけれど。

これからの世の中を想像してみる。ロボットと自動化で雇用市場が変わるとか、食糧危機のリスクが高まるとか、健康のキャピタル化が進むとか、いろいろあるだろうけれど、世の中は危機感を持たざるをえない理由にあふれている。頭の良い人たちが立てている見通しの一部はそうなるだろうし、そうならないこともある。誰も予想していなかったようなことが起きる。歴史はそうやってできているのだし、結局のところ、どうなろうとも自分がどうやって生きていくかを考えるしかないのだなと。

そんなタレブが、今の世の中をどう見ているのか、インタビューを探してみたらありました。トランプのこと、Brexitのこと、雄弁に語っている。口は相当悪いけれど、タレブの人物像が湧き上がるインタビュー。2時間のインタビュー、全部聞きたいくらいだ。今月末に、新著「Skin in the Game」が出るようですね。

備忘録:不確実な時代のカオス理論者ナシム・ニコラス・タレブ、トランプ時代をどう生き残るかを語る。(The Times)

「あなたが苦しいのは社会システムが狂ってるからです」東大教授・安冨歩の発言になぜ共感が集まるのか(Yahoo News)

 

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Yumiko Sakuma