Dear 222:女性弁護士の草分け

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友達のじゃいこちゃんから「Seeing Allred見た? 泣いちゃったよー!」というテキストがきた。グロリア・オルレッドというおそらくアメリカで一番有名な女性弁護士についての、Netflixで最近公開されたドキュメンタリーである。

若い頃、よくラリー・キング・ライブを見ていたので、グロリア・オルレッドという人が女性の権利を代表するフェミニスト弁護士であることは知っていた。コメンテーターとして出て来ることもあったし、女性の被害者の横に座っていることもあった。最近では、ビル・コスビーに薬を飲まされて性的暴行を受けた数々の被害者の記者会見や、トランプによる性的暴行を受けた被害者の記者会見でよく姿を見かけた。被害者がマイクに向かって話をする間、プレスでなく、被害者をしっかりと見据え、手を握っていたりする。とはいえ、彼女のことをそれほど知っっていたわけではない。早速、見た。

感想は、ひとこと、感服である。虐待や差別、暴力を受けた女性たちを弁護してきたこの何十年もの間、ときに(というかしょっちゅう)ひどいことを言われたり、揶揄されたり、ポップカルチャーのネタになってきた。それなのにまったく意に介さない。じゃいこちゃんも言っていたけれど、攻撃的な質問やコメントを投げつけられたとき、まずはにかっと笑うのである。その姿は恐れがなくてとにかくかっこいいし、チャーミングである。恐れがない、と言いつつも、彼女自身、若い頃に銃をつきつけられてレイプされたことがある。最初の夫は精神病を患い、自殺してしまった。そういうことを乗り越えてきて、ひどい目に遭った女性たちの弁護を(ときには無料で)引き受けているのである。ああ、こんな人になりたい。

レイプの結果、妊娠したグロリアは、違法の中絶手術を受けて、一度死にかけている。そして、中絶の権利を獲得するために最前線で闘った。今、私が生まれた年に、一度アメリカの最高裁で結論が出ていたはずの、女性が中絶する権利が危機にさらされている。そんなことが起きるなんて、20年前には想像しなかったと思う。自分の体をどうするか、自分で決めることができる権利が与えられているのだと教えられてきたから。けれど、その権利のためにどれだけ激しい戦いが行われたかを、きちんと理解していなかったように思う。そしてその戦いを目撃しなかった世代が、そういうことを理解していれば、今のような状況にならなかっただろうかと考えたりする。そういえばオバマ大統領が「民主主義は当然だと思ってしまったときに危機に瀕する」と言っていたなあ。当然だと思ってhいけないのだ。

備忘録:「Seeing Allred」誤解されたセレブ弁護士グロリア・オルレッドに光を照らす

Yumiko Sakuma