Day 155:タイム誌の表紙と#metoo の続き

ちょっと前に、トランプがツイートで、タイム誌の「Person of the year」に打診されたけれど断ったと書いたことに、タイムしが反論したりしていたので、「もうそんな季節か」などと思っていたが、発表の時期がやってきた。今年の顔は、「サイレンス・ブレーカー(沈黙を破った者たち)」であった。ハーヴェイ・ワインスタインに襲われた経験を公表したアシュリー・ジャッド、記念写真撮影の最中にいきなりお尻を触ったラジオのパーソナリティを訴えたテイラー・スウィフト、Uber社内のセクハラを告発したスーザン・フォウラー、カリフォルニアの農場での労働環境を告発したイザベラ・パスクアル(偽名)、カリフォルニア州議会のセクハラ改善を求めたロビイストのアダマ・イウ4人が表紙になっている。そして誌内でも、権力からの圧力に屈せずに声をあげた女性や男性が取り上げられている。なるほど。(が、タイム誌は、表紙にならなかった候補者のことも取り上げていて、そのなかにトランプ大統領が入っており、しかも本文で、彼にセクハラされたという16名の女性たちのことを触れなかったということでツッコミを浴びている)

それはさておき、これだけセクハラがどんどん出てくると、膿ができるまでは止まらないのだろうなと想像されるし、まだどこかでビクビクしている男性たちもいるのかもしれないけれど、このあとムーブメントがどこへ行くのか心配である。なんせ、過去にもセクハラはあったのに、数ヶ月前までは、くだんの男たちが大手を振って世界を動かしていたわけなのだから。と思っていたら、ヒントを見つけた。今回のタイム誌に、タマラ・バークさんという人が取り上げられていた。彼女は、レイプや性的暴行の被害者を助けるための活動をしており、ハッシュタグになる前から、Me tooというフレーズを使っていたのだという。その人がグラマー誌に寄せたエッセイに紹介されていたクオートにはっとなった。

「去年何人の女性がレイプされたかは語られても、何人の男が女性をレイプしたかは語られない」(ジャクソン・カッツ)

今回の一連の出来事がショッキングなのは、被害者たちの語るセクハラの内容が「そんなことしていいと思っていた人がこの世にいたか!?」と驚くような論外レベルで、男性たちのなかに「どこまでOKでどこからダメか」という明確なラインをまったく勘違いしていた人たちが権力の中枢にいた、ということである。そのあたりの啓蒙が必要なのだということなんだろう。

備忘録:女性への暴力は男の問題 ジャクソン・カッツ(TED TALK)

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Yumiko Sakuma